Fantastic Rider

MY FAVORITE

星空を見上げてふたり KISSをしてみよう

月曜日。テストも終わり、お昼までとなった学校は時間割も普段通りではない。今日の時間割を1つも理解しないままとりあえず家を出て学校に向かう。バスに乗ってから携帯を持ってくる事を忘れているのに気付き、カバンに入れていた朝井リョウ著「何者」を読み進める。前に読んだのはいつのことだったか。朝井リョウの作品だ、と思って読み進め、朝井リョウの作品が映画になる、と思って映画を見に行った。今回は"自担が座長を務めた舞台の原作"であった。10月末頃だか11月頭頃だかツイッターで、何者が舞台化するという旨の帯が顕嵐くんの写真付きで文庫タイプの何者に付けられて売られているという情報を知り、11月10日、外国から帰国しすぐ向かった少年たちの開演前に難波で探して買った。顕嵐くんの帯を丁寧に外した後も読もう読もうとカバンに入れて持ち歩いたりはしていたのだが、中々時間が取れず読めないまま舞台当日が来てしまい、舞台が終わったすぐ後は、舞台はもちろんそれに伴って発生した自身の感情などの色々な記憶があんまりにも鮮明すぎて、気持ち的に読む事ができなかった。舞台「何者」は原作にとてもとても忠実であったらしい。それに今気付くのは幸か不幸か。「顕嵐くんが舞台上で読み上げていたセリフが現れるたびに、」と言うよりかは殆どが舞台で見て聞いたセリフだったので、常に頭の中で文字を読み進める自分と、舞台上で顕嵐くんを見ていた自分がいたような感じだった。顕嵐くんの記憶が鮮明なうちに、顕嵐くんの声で聞いたセリフ全てに蛍光ペンで線でも引きたい気持ちに駆られる。今でも鮮明に思い出すあれやこれを、たとえ、本人が覚えていなかったとしても私は覚えている、本人が忘れてしまったとしても。そんな感じの話を読んで貰えるかもわからないファンレターにうだうだと何回も新しい紙を使って書き直して藤ヶ谷くんに出したことがある。いつかは私も忘れて行ってしまうんだろうけど、顕嵐くんだってセリフだって立ち振る舞いだって忘れて行くのかもしれないけど、それでも二宮拓人くんだった顕嵐くんを忘れたくない。これからもたぶん、何度だって2017年のトンボくんに恋をして、二宮拓人くんに救われるのだ。そう思うと何もかも忘れたくない。

信号待ちの私の目の前を、リアガラスにYAZAWA EIKICHIというステッカーがでかでかと貼られた車が横切る。たまにこれくらい好きなものを好きだとアピールできる人の神経が羨ましくて疎ましく思う時がある。不特定多数の人にべらべらと自分の趣味を話すのは私はやっぱり得意じゃない。と書いてから、どのツラ下げてインターネットに日記を書いているのか。笑っちゃう。街中でよく見かけるiPhoneの新しいBluetoothのイヤフォン(コードレスのやつ)はイヤフォン単体で2万円近くするらしい。友達が欲しいと悩んでいた。明日の時間割も確認するのを忘れて来た。まあなんとかなる。

“たった一日っきりの
稲妻のような真実を
抱きしめて生き抜いている人もいますもの”

(茂木のり子-『歳月』)

稲妻のような真実に今日も救い続けてもらっている。アイドルのおかげで2017年は思っていたよりも何倍も何倍も楽しい。自分の為にアイドルの背中ばっか追いかけてる。他の誰の為でもない。明日から新しいアルバイト先での勤務が始まる。研修期間は3ヶ月。基本的に仕事ぶりを見て2ヶ月前後で研修期間は解けるらしい。早く研修期間解けてほしいな。100円の違いはデカすぎる。その為に私は仕事が出来そうな「何者」かにならなければ。ダウトのようなもの?とか言って。今日もギリギリセーフ。23:51。